目的地をしっかりと頭に入れておけば簡単に利用できるのがロンドン地下鉄。
最近は電車到着が遅れたり車内が真っ暗になったり、突然駅が閉まってしまうことも少なくなりましたし、サービスが良くなったので観光にも向いている移動手段。
こちらでは観光に便利なロンドンの地下鉄の乗り方と、ちょっとだけ歴史についてお伝えしていきます。
是非地下鉄を乗りこなして観光を楽しんでください。
ロンドン地下鉄の乗り方
料金
ロンドン地下鉄の料金はゾーンごとに変わります。
市内中心地をゾーン1とし、外側へ向かってゾーン2、3と呼ばれ、一番外側はゾーン9。
ゾーン1にはビッグベンやロンドン塔などの殆どの主要観光地が含まれており、ヒースロー空港はゾーン6に属しています。
ロンドンの地下鉄の料金は非常に高く、切符を現金購入した場合の初乗り運賃(ゾーン1内の移動)が£4.90。
日本円で約750円と年々高額になってきており、現地での移動費がかさんでしまうため賢く乗りこなす必要があります。
オイスターカード
1日のうちに何度か移動するのであれば、スイカのようなプリペイド乗車カードであるオイスターカード、もしくはクレジットカードやデビットカードに搭載されているコンタクトレスを使用するのが効率的。
それらのカード利用で初乗り運賃が£2.40(日本円で約370円)と、切符を購入した際の半額以下になります。
乗車のたびに切符を購入するよりも安くなりますし、観光スポット最寄り駅でよく見られる券売機前の大行列に並ぶ時間の節約にもなります。
そして1日の中で引かれる上限金額が決まっており、ゾーン1内の移動のみだと£6.80(日本円で約1,050円)。
何度乗車してもその金額を超えることはありません。
オイスターカードは地下鉄の券売機や窓口、街中のオイスターカード取扱店、日本だと英国政府官公庁オフィシャルショップなどで購入可能。
カード内の残金が少なくなってきたら券売機、窓口、オイスターカード取扱店でチャージしましょう。
イギリスではチャージすることを「Top-up」と言います。
地下鉄の窓口や街中のオイスターカード取扱店でチャージしたい際には「£10 top-up, please.(テン パウンド トップアップ プリーズ)」などと言えば通じます。
デポジットは£5で、残金が£10以下であれば、地下鉄の券売機か窓口でのカード返却時に残額がデポジットとともに返金されます。
それ以上の額の残金ですと返金されるのにイギリスの銀行口座が必要だったりするそうなので、出来る限りカード内に残っている金額を少なくしてから返金してもらうほうが良いかもしれません。
オイスターカードは地下鉄だけでなくバス、オーバーグラウンド、ドッグランド・ライト・レイルウェイ(DLR)、サウス・ロンドン・トラム(路面電車)、テムズ・ケーブルカーなどのロンドンの交通機関で利用可能となります。
地下鉄の乗り方
まずオイスターカードに十分な残高があるかどうか、地下鉄に向かう前にしっかり確認しておきましょう。
なぜならロンドンでは日本のように乗り越し精算というシステムが無いため、残高不足だと無賃乗車とみなされてしまい罰金を課されます。
改札を通るときに残高が表示されますし、券売機でも確認が出来ますので幾ら残っているかをきちんとチェックすることをオススメします。
オイスターカードとコンタクトレスカードを使用して改札口を通る場合、日本と同じように自動改札口でカードを黄色のリーダーにかざします。
切符の場合は改札ゲートの差込口に通し、出てきた切符を取らないとゲートは開きません。
改札口を通って地下鉄のホームに向かうには殆どの場合、エスカレーターで下階へ向かいます。
エスカレーターでは左側通行がルール。
最近の日本ですと、エスカレーターでは歩行しないようにと言われてしまいます。
しかしロンドンでは「Stand on the right(右側に立ちましょう)」という表示もしっかりあるので、急いでいる場合はエスカレーターを歩いてしまって何も言われません。
そして電車を乗り降りするときに必ず聞こえてくるのがロンドン名物と言っても過言ではない「Mind the Gap」。
「電車とホームの隙間にご注意ください。」という意味で、地下鉄のどこでも聞こえてくるアナウンス。
これを聞くとロンドンに居る、という実感が湧いてきます。
街中のお土産屋さんにこのフレーズが書かれたマグカップやポストカードなどの商品が並ぶほどよく聞かれ、耳に残ります。
地下鉄内のアナウンスは非常に簡潔なもので、次の駅名と乗り換えの自動案内のみ。
2012年のロンドンオリンピック前には車内アナウンスが一切無く、自分が降りる駅を常に意識していなければいけない緊張感があったので、アナウンスを初めて聞いたときは乗客に優しくなったと感激した覚えがあります。
目的駅に到着したら、「Way Out(出口)」と書かれた黄色の文字に沿って歩いていくと外に出られます。
※紹介している地下鉄の料金は£1≒¥154(2018年4月現在)で計算。
おまけ
ロンドン地下鉄は「Tube(チューブ)」もしくは「Underground(アンダーグラウンド)」と呼ばれており、「Subway(サブウェイ)」だと「地下道」という異なる意味になってしまいます。
私達も生活の中でいつも利用している地下鉄。
実はロンドン発祥だと言うことをご存知でしたでしょうか。
今から約150年前の1863年(日本では江戸幕府14代将軍徳川家茂の時代)にロンドン中心のパディントン駅からシティ北側に位置するファリンドン駅まで6駅6kmを結んで世界で初めて地下鉄が開通。
当時はまだ電気で動く電車ではなく、蒸気機関車が木造の客車を率いてトンネル内を往来していました。
煙で乗客もススだらけだったとか。
世界最古の地下鉄駅であるベイカー・ストリート駅のハマースミス&シティーラインのプラットフォームでは当時のちょっと薄暗い雰囲気をそのまま残しており、その蒸気機関車の煙を逃がすための通気穴が現在でも天井に見られます。
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